就活準備もいよいよ終盤となると浮上するのは「企業分析」という難関です。企業を選ぶ際には長所ばかりに目が行きがちですが、それが落とし穴になることもあります。
ミスマッチ就職からの入社後即退職を避けるためにやっておくべき企業分析のポイントとコツをお伝えします。
物事を分析する際は「メリット・デメリットを並べて比較する」ということが大事です。
ところが、就活においては「メリットだけ見る」ことになりがちなので注意が必要です。
目次
人間は不安になると自分の判断を正当化し始める
人間は、おおむね皆さんが自覚している以上にご都合主義な生き物です。物事をありのまま認識せず、自分にとって好都合に歪めて認識する習性を持っていると言えます。
その最たる例が、「選考で残っている企業を良い企業だと思い込む」という行動です。
就活という自分のキャリアに大きな影響を及ぼす人生イベントにおいて、学生は様々な選択を迫られて不安状況に陥ります。
その不安を誤魔化すために、「入れそうな企業=良い企業」であると理屈を後付けで創造し、思い込もうとするのです。(逆に選考で落とされた企業はいきなり悪い企業扱いになったりします)
良い情報だけでなく悪い情報も意識して調べることが大事
上記のような認識の歪みによって生じる最悪の事象が「入社したけど思っていたのと違った!」「会社選びに失敗した!」「早々に退職しよう!」という入社後即退職パターンです。
認識を歪ませて就活時のストレスは誤魔化したものの、いざ働き始めるとリアルな食い違いに気づき、就活の失敗を認めざるを得なくなるのです。
こういう事象を完全に防止する方法は残念ながらありません。ただし、対策を図ることでそのミスマッチの発生率を低く抑えることは可能です。
就活においては、特に業界選びや企業選びの際に、良い情報・悪い情報の両面を可能な限り客観的に並べて分析することが効果的です。そのためには「企業の悪い情報を意識的に調べる」ということが重要になります。
昨今の就活においては、企業は1人でも多くのエントリーを集めようとするため、説明会やセミナーで「自社の良いところばかり強調し、悪いところはスルーする」という傾向があります。濾過された「良い情報」ばかり見ていてはバランス感に欠けますので、「悪い情報を自分から取得しに行く」という姿勢が重要になるのです。
親御さんにできることは?
では、親御さんができるサポートについてお話します。
就活というイベントの特徴上、多くの就活生達が不確実性の高い情報に振り回されます。親御さんの当該企業や同業他社で働いている知人から情報を貰うとか、雑誌や新聞といったメディアの記事を引用するなどして、信頼性を補強していきましょう。
さらに1つ、効果的な手法をご紹介します。
それは「証券会社の投資情報、格付け情報を用意してもらう」という方法です。
証券会社は株式投資などの参考として企業の格付け情報や経営分析記事などをWebサイトに掲載していることが多いです。こういった記事は、「投資すべき企業かどうかを判断する」ために書かれていますので、好調な事業とともに、不調事業や経営上のリスク事項についても言及されていることが多いです。「証券会社の出している情報」という看板によって一定の信頼性も確保することができますので、「無視できない情報」と判断しやすいです。
ぜひこういった手法を活用して、「冷静な企業選択」をしていきましょう。