大学で順調に単位を取得できていますでしょうか?
今回は、単位取得が就活に及ぼす意外な一面についてのお話です。
特に、1・2年次の方にはぜひご一読いただきたい内容です。
目次
意外に4年の前期は忙しい!?
2021卒向けの採用選考(就職活動)から経団連の指針、いわゆる「就活ルール」の撤廃が決まりました。ただ、政府と教育界がこの指針を引き継ぐ形で、政府要請を出すという流れになっており、しばらくは現行の就活スケジュールが維持されることが予想されます。
現行の就活スケジュールにおいて最重要な日付は、就活Webサイト上でのプレエントリーや説明会が開催可能となる3月1日の『広報解禁日』です。
3月頭から各社の説明会が始まり、その後、五月雨式に「ES提出」→「筆記試験/適性検査」→「1次面接」と選考が進んでいきます。
そのため、3月の中旬頃から日を追うごとに忙しくなっていきます。4月に入ると「A社説明会とB社筆記試験とC社面接を同日に回らねばならない」なんてこともあります。
特に、ESや面接のクオリティが初期状態から高い人は順調に選考が進んでしまう分、この時期は複数社のイベントが同時並行的に進行しがちですので、乗換案内アプリを片手にスケジュール調整で四苦八苦することと思います。
このように、3月頭から説明会やエントリーが一気に始まる以上、4月~5月が選考の山場となります。大学4年次の春はエネルギーの大半を就活に投じなければならない時期だと考えるべきでしょう。
単位クライシスが引き起こす「出席率優先講義の集中履修」
4月~5月が忙しくなるのは上述した内容に加えて、4月からの大学授業再開も大きな要因です。
この授業による負担は学生によって大きくバラつきがあります。例えば、3年次末までに卒業に必要な単位の9割近くを取得しているような学生にとっては、「前期は就活優先で履修登録を減らそう」とか、「講義と面接がかぶったけど、最悪単位を落としてもいいから面接に行こう」という余裕がありますので、就活の進捗に応じて柔軟な対応が可能です。
しかし、「今年はフルに履修登録して50単位全部取らないと留年だ…」といった状況ですと非常に危険です。単純に講義時間が増加するという「量」の面は勿論ですが、「質」の面でも「出席さえすれば単位は貰える」という主席率重視タイプの講義を優先して受講することになるため、「柔軟に欠席する」ことができず、拘束時間が如実に増加してしまうのです。
3年で卒業単位を取りきる心意気が必要!
成績がそのまま内定に直結するとは言えませんが、採用担当者も内定者の留年リスクを抱えたくないため、「いい人材だけど留年しそうだなぁ…」と思うと内定は出したくありません。
「卒業ラインまであと10単位のAさん」と「卒業まで50単位で1科目も落とせないBさん」のどちらかに内定を出さねばならない場合、その他の観点で違いがなければ、当然内定はAさんに出ます。
今春大学生(あるいは2・3年次)になる方は「3年で卒業に必要な単位は確保する」くらいの意気込みで履修登録をしてください。
それくらいの履修スピードを意識した方がGPA(Grade Point Average)も上がりますし、講義への取り組みモチベーションを自己PRに組み込むことも可能となりますので、「就活に向けた環境面の整備」と「就活での武器を手にする」という2つの観点において、「早期の単位確保」は非常に効果的なのです。